Winner's Lab ふれあい掲示板
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一本調子
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1:のりのりこ
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2020/11/28 (Sat) 17:40:07
host:*.dion.ne.jp
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お久しぶりです!
すみません、まるで初心者の書き込みですが……
実は、舞台で、チェーホフをやっています。何回も脚本を読み込み、様々な参考文献にあたり、ロシアの歴史書まで読んで、かなり自分の役についてわかった上で参加しているつもりです。
でも、演出家からは「相手の働きかけが弱い。ここであなたがやるべきことを理解していない」「ここの相手のセリフをちゃんと聞いていない。だから反応できていない」と言われます。
正直、言われることはすべて承知していて、それを踏まえてやっていたつもりでした。
そこで、こっそり自分のシーンを録画して見てみたら、自分でもびっくりするくらい一本調子でした。
自分ではかなり心が動いているつもりだったのですが……演出家の言うように、あれではまるで選挙演説です。
早い話、演技に向いていないのかもしれませんが、この一本調子、修正するコツがもしあれば、ご助言いただけないでしょうか?
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2:ウィナーズラボ
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2020/11/28 (Sat) 21:02:59
host:*.bbtec.net
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のりのりこさん、こんばんは。
このコロナ禍の中、舞台を続けるのは大変な困難と思いますが,がんばっていらっしゃいますね。
さて、セリフが一本調子とのことですが、そんなことどうでもいいことです。問題はあなたが誰のために、また何のために芝居しているかということです。
俳優は観客のためにのみ存在します。「財布とお金」「帽子と頭」のように、その存在理由はペアのもう片方に依存します。自己のため演じる人は俳優とは呼ばないのです。
ビデオを見て一本調子などにビックリするより、その「存在理由」がはたしてどうなのか?つまりすべてのセリフや動きはただ「観客」のために、多くの創意工夫や試行錯誤を経て発せられたのか?に注意し、そこを厳しくチェックすべきです。
もし、意図的にある効果を狙って「一本調子」に話したのなら、それは決してケチ付けられるようなものではありません。
「楽しませる!」
つい内向しがちな勇気を振り絞り、ただそれだけを考えましょう。
そうすれば意識が外在化し、「その時のベスト」が見つかるのです。
「一本調子」が演技に向いてないことは全くありません。でももし「顧客サービス精神」が全くないなら、その人はその職業には向いていないということになるでしょう。
多くの俳優にあなたが楽しまされたように、あなたも誰かを楽しませてくださいね。俳優に必要な資質はその気持ち、ただそれだけです。
参考:「楽しませる」ことに気づかないで「楽しませる」
http://blog.livedoor.jp/winnerslab/archives/52318267.html
監督を喜ばせることだけを考えておけばいい
http://blog.livedoor.jp/winnerslab/archives/52343329.html
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3:のりのりこ
:
2020/11/29 (Sun) 12:30:21
host:*.au-net.ne.jp
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早速のご返信、ありがとうございます。
確かに演出家の方はスタニフラフスキーシステムをメインにおいている方でした。
あるいは自分の中の「したい」が曖昧だったからとも思ったのですが、先生ご指摘のとおりシステムが関係してるようです。
初心に戻ってがんばります。
ありがとうございました!
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4:ウィナーズラボ
:
2020/12/01 (Tue) 02:34:23
host:*.bbtec.net
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そう!もちろん、あなたの「したい!」があいまいだったからだと思いますよ。
演技の混乱の唯一の原因は「したい!」が見つからないことです。
その「したい!」には「役」と「自分」の2つがあります。今回の場合は「役」はさておき、「自分」が演じることで何がしたいのか?が不明瞭だから混乱しているのじゃないかなと思ったのです。
自分はなぜ演じたいのか?また演じることでどうしたいのか?それが明確な人は迷いがありません。遅かれ早かれ正解に到達します。
そこが中途半端だとゴールが見つからず、役も同じように迷ってしまい、守りに入ってつまらない演技になってしまいがちです。
そこ、明確に!ホントそれだけで演技はガラリと変わりますよ!
ちなみに、、、まあ言っちゃ何ですが、スタニフラスキーシステムとかメソッドとか標榜している演出家さんや演技の先生は、自分がなにやってるのか自分でもよく分かっていません!
「あなたの求める演技は?」
ー「リアリズム演技です!」
「じゃあどうすればそれができますか?」
ー「答えはありません。一生掛けて、俳優修行です!」
・・・ってなもんですよ。他のどのProfessionalのジャンルで、教える側が「正解もやり方もない」なんてこといいますか?とんだお笑いです。
たまたまそこに元々演技のできるセンスのある人が来たら「私があの子を育てた」「あの子のようにやりなさい!」で、そこにいる大部分は悩むばかりでどこにもいけない俳優”志望”の若者ばかり。
プロの現場で、そんなことやってる人は一人もいないのに、全く使えない、というかむしろ仕事をするには邪魔なことばかりダラダラやらされます。
ホント「そっち系」と関わると人生の貴重な時間とお金を無駄にします。もちろん悪気はないのかもしれません。実はいい人なのかも知れません。でも、実際やってることは、分かった振りして人を迷わせる詐欺師です。
ちょっと言い過ぎかもしれませんが、私の本音です。
気をつけてくださいね。
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5:のりのりこ
:
2020/12/05 (Sat) 07:23:00
host:*.dion.ne.jp
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返信遅くなり、失礼しました。
ハッとしました。一本調子にこだわること自体、何の意味もない、見当はずれだったんですね。
私の役が一本調子で話したとき、そのシーンおよび作品全体がどう面白くなるか、お客さんを満足させ られるかが大切なのですね。わかりました!本当にありがとうございました。
ところで、余談ですが、最近テレビドラマを見ていたら、ある俳優の方の演技が周りから浮いていました。下手ということではなく、すごくうまいのですが、浮いています。舞台中心の方で、すごくその役の背景を練り上げて人物を作られたんだろうな、と気づきましたが、とにかくアンバランスで見づらいのです。お客さんの気持ちになれ、とはこういうことかな?と思いました。
コロナ、早く収束するといいですね。以前のように何の憂いもなく、のびのびと演劇ができる日が待ち遠しいです。
今回もご指導、本当にありがとうございました。
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6:ウィナーズラボ
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2020/12/05 (Sat) 14:37:17
host:*.bbtec.net
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楽しませられたなら、何でもOK!
とてもシンプルですが、難しいことですよね。
演劇って考えると、ついつい精神論や思想論、原理主義などに走りがちです。
でも、プロ俳優にまず必要なものは「サービス精神」、そうサーカスのようなものです。
「令和のピエロ」ふわちゃんを見ているとつくづくそう思わされます。余談ですが、彼女は一発芸人で終わらず、なんか大物になる気がします。
他人に振り回されず、自分自身の「楽しませ方」を見つけてくださいね。