役づくりについて - のりのりこ
2019/07/01 (Mon) 12:53:06
*.au-net.ne.jp
いつもご指導いただき、ありがとうございます。
舞台のように、事前の準備時間が、まあまああるときに、なるべくきっちり役づくり(データ集め)をしようといつも思います。よく、その役の自伝を書いてみるといいと聞きます。
確かに、役の人物それぞれに人生があり、それが舞台の上の行動にも影響を与えているはずですが、ある先輩は、そんな自伝なんか書いたって、演技には何の影響もない、と全否定しています。または、あんなの頭でっかちになるだけ、という人もいます。
確かに私もちょっとやってみましたが、だから何なの?という感じです。演技にどれくらいプラスになっているか、わかりません。
テキストにも書いてなかったかと思います。
先生はこのことについては、どうお考えになりますか?
Re: 役づくりについて - ウィナーズラボ
2019/07/01 (Mon) 23:13:59
*.bbtec.net
のりこさん、こんばんは。
ご質問は、以前に他の方に回答させていただいたこちらに似た内容だと思います。
http://winnerslab.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=8976130
ここで述べているように、「作者が作った作品世界」に関することなら、たくさんデータを集め「役作り」をするべきですが、それ以外は必要ないというより、ムダというより、害があります。
よく台本を100回読め!と言いますよね?必要なことは全て台本に書かれているはずなのです。それぞれの役者が1人で頑張ってしまうと作品世界を壊してしまいかねません。
台本を「理解」するまで読んだら、あとは「作家(監督)」や他のキャストを交えて「現場処理」するのがベストですね。
Re: Re: 役づくりについて - のりのりこ
2019/07/02 (Tue) 20:15:14
*.dion.ne.jp
ご指導、ありがとうございます。
やはり、余計なことなんですね。よくわかりました。今回、なまじ時間的余裕があったので、つい変な色気を出しそうになりました……
最近、映画「あん」を見ました。ハンセン病患者を樹木希林さんが演じておられました。作中、自分の半生を振り替えるシーンがあり、その2~3分のセリフを聞いているだけで、これまでの数十年の悲惨な人生がありありと伝わってきました。
どんな準備をしたら、あんな風に演じられるのか、全く見当もつきませんでした。
少しでも近づきたいと思い、自伝はどうかと思ったのですが……
やはり、樹木さんの深みはそう簡単には到達できないんですね。
Re: 役づくりについて - ウィナーズラボ
2019/07/02 (Tue) 23:52:43
*.bbtec.net
自分の人生経験は、すべて俳優の仕事のネタです。必要なのは「Viewpoint」。つまり、どの視点から出来事を捉えるか?です。
その点、樹木希林さんのような波瀾万丈な人生を歩んできた人の方が、よりその「ネタ」が豊富ですね。
でもどれだけすごい経験も、よくある日常体験も「自分にとって」の大きさで捉え方は変わります。
過去も未来も、様々な経験を「仕事のネタ」と捉えて活用できれば、説得力のある演技になると思いますよ。
まあでも、やはりその人の「生き様」が現れるのが演技ってもんですね。「なりたい自分」を見つけるため、もがいていきましょう!
Re: Re: 役づくりについて - のりのりこ
2019/07/07 (Sun) 05:36:29
*.dion.ne.jp
返信遅くなりまして、すみませんでした。
先生のメッセージ、読んだ後、少し考えておりました。ちょうどNHKの「プロフェッショナル仕事の流儀」という番組を目にする機会がありました。
つまり、俳優は職人のようなもので、当然ベテランの職人のようには駆け出しの職人はできないということですね?長い年月や人生経験が必要だと。
私、なにかいい方法はないかと探してましたが、そんなものはないんですね。
台本に出てくるシーンを演じるためのデータ集めはやらなければならないけれど、それ以外の、たとえば役の過去のシーンや、自分の役と他の役との別のシーンはあまり探っても無駄ということですね?
焦らず、今自分のできること、100%できるよう、がんばっていきます❗
ご指導、ありがとうございました。
Re: 役づくりについて - ウィナーズラボ
2019/07/08 (Mon) 09:27:37
*.bbtec.net
そうですね!
「神は乗り越えられる試練しか与えない」のです。つまりあなたには、「今のあなた」が演じられる役しか来ないのです。
しっかりと「やるべきこと」だけを見つめてサボらず行えば、必ずいい結果は得られます。
役を自分とごちゃ混ぜにしてこねくり回す妙な「メソッドやシステム」を教えるところや、それに引っかかってしまった役者は多いですが、たいていというより当然、作品から浮いた「変なこと必死でやってる役者本人」がそこに見えてしまいます。
全力で真正面からぶつかれば、「やるべきこと」は見えてきます。それをすべてやりきる!と考えたら、とても他のどうでもいいことなんてできなくなります。
いまできること、いまやるべきこと、それを見つけて頑張って下さいね!