はぐらかし - のりのりこ
2019/04/15 (Mon) 08:04:24
*.au-net.ne.jp
いつもお世話になっております。
今、舞台に取り組んでいます。細かいシーンは除いて、セリフの多い見せ所が2シーンあります。
ひとつが幼い頃に生き別れた父との再開シーンで、(私は父であるとの確信はないのですが、その人にどこか心引かれています)セリフもたくさんあり、ダイナミックに心が動くので、我ながら難しいシーンかな?と思うのですが、シーンの流れもすっと理解できて、さらりと演じることができます。
ただ、もう1シーン、浮気症の彼氏との会話ですが、彼が何を言ってきてもはぐらかす、といったやりとりなのですが、何故かこれがうまくできないのです。何度も台本を読んで会話を頭に入れたつもりなのですが、実際やってみると、相手のセリフを待っている自分がいます。
演出からは、「セリフを型どおりになぞってるだけで、人物が生きていない。」と酷評されてます。
自分でも何を努力すればいいか、打つ手が見あたりません。
もし、何かヒントがありましたら、ご教示いただけると、ありがたいのですが……
Re: はぐらかし - ウィナーズラボ
2019/04/17 (Wed) 10:59:49
*.bbtec.net
「ダメ!全然ダメ!」
「じゃあどうすればいいんですかっ!」
「それは、自分で考えろ!」
「……はい」
演出家と俳優の会話は常にこのパターンを踏襲します。「自分で考えろ!」と上から目線で言いながら、演出家にはもちろん、その時はどうしたらそれができるか?のアイデアはありません。
このパターンに入れたら、俳優は「自分で考える」ことができるようになります。また、周りの人からもアドバイスを受けやすくなるのです。なぜなら「演出家も答えを知らない」、そういうものを探すのってワクワクするからですね。
ただ、もし間を飛ばして、
「ダメ、全然ダメ!」
「……はい」
となってしまえば、もう答えは見つかりません。自己卑下と劣等感に苛まれ、周りが見えなくなってしまうからです。
あなたはもっと強気で演出家にぶつかるべきだと思いますよ。ダメ出しされて凹んではいけません。ダメ出しされたらしっかり「自分はこう考えてこう行っている」と反論してみましょう。
それはケンカではなく、ただ「作品の一部」について意見を交換しているだけです。演出家さんももっともっとリアクションや反論をしてもらいたいと思っているはずですよ。
「創造的空間」とはそういう喧々諤々の主張と発見の連続の場であるべきです。
「自分の考えをぶつけて相手の考えを引き出して、その先の正解を見つけ出す」ことは、その演技をうまくやること以上に大切だと思いますよ。
「うまくこなす」ことより「逃げない勇気」の方が人をずっと成長させます。
まあ、答えはいつも見つかった後なら「ナーンだ・・・」と思うようなものですよ。今回は周りの人と意見を戦わせて、その中から「正解」を見つけ出してみてくださいね。
あなたの「その役」はあなただけで創っているのではなく、カンパニー全員で創り上げているのですから。
Re: はぐらかし - のりのりこ
2019/04/17 (Wed) 14:29:51
*.dion.ne.jp
ご返信いただき、いつも、ありがとうございます。
なるほど……答えがどこかにあって、そして誰かがそのことを知っているわけではないのですね。確かに私は演出に言われると、すぐに弱気になってしまいます。
やはり、自分で見つけていくしかないのですね。
もともと、私は日常生活でも「はぐらかす」ことはあまりしません。「はぐらかす」タイプの人も、卑怯に思えて、あまり好きではないのです。
ただ、役ですので、もちろんそれとこれとは話は別です。少し、あえて日常生活でも「はぐらかして」慣れてみようと思います。
ありがとうございました❗もう少しがんばります。
Re: はぐらかし - ウィナーズラボ
2019/04/18 (Thu) 11:27:48
*.bbtec.net
いいですね!
俳優は日々の生活こそが勉強です。
日常の中に仕事のヒントが隠されているのです。
「絶対面白いものを演じてやる!」その意欲こそが成功へのエネルギーです。
映像の仕事は瞬発力でいきなり「正解」を見つけなければいけませんが、舞台は稽古の間にじっくり「それ」を探すことができます。
でもまあ、どれだけ混乱していても、本番は必ずうまく行きますよ。舞台はゲネプロ辺りまではギクシャク迷い続けて完成してない方が絶対面白くなるのです。
頑張ってくださいね!
Re: はぐらかし - のりのりこ
2019/04/18 (Thu) 12:49:42
*.au-net.ne.jp
何度もご返信、ありがとうございます。
ええ?ギリギリまで迷った方が面白くなる!?
ああ……そうなんですね……
ひとつ気づいたことがあります。
演技は生きているんですね。稽古の間も、本番の間も、生き続けているんですね。だから、もちろん正解があるわけでなく、逆にこれでいいと思って固定してしまうと、演技は死んでしまうのですね。
わかりました。もうご託を並べるのはやめて、手探りですが、いろいろ探ってみます。
いつも、ご指導ありがとうございます。面白い舞台になるように、がんばります‼️